路線便と混載便の違いとは?食品輸送に適した手段を見極める
2025.08.06物流の現場では「路線便」や「混載便」といった言葉が頻繁に使われますが、それぞれの違いや特性を明確に理解している方は意外と少ないかもしれません。とくに食品や生鮮品の輸送を依頼する場合、どちらの配送方法が適しているのかを見極めることはとても重要です。
北海道を拠点に冷凍品や青果物などの食品輸送に特化している株式会社ノースウイングでは、主に混載便を活用した物流サービスを展開しています。今回は、路線便と混載便の違いや、それぞれの特徴について詳しくご紹介します。
路線便とはどのような配送方法か
路線便とは、あらかじめ決められたルートや時間帯に従って運行される定期便のことを指します。トラック便における路線バスのような存在で、運送会社が保有する拠点(ターミナル)間を定時に移動しながら荷物を輸送していきます。
この仕組みでは、荷主の元からいったん最寄りのターミナルに荷物を持ち込み、そこから他の荷物と一緒に幹線輸送され、到着地で再び仕分け・配送されるのが一般的な流れです。大量の荷物を定期的に運ぶのに向いており、全国ネットワークを持つ大手運送会社が主に利用しています。
路線便は物流コストが比較的安価で、全国各地へ一定のスピードで商品を届けることができる反面、時間帯指定や温度管理など、柔軟な対応が難しいという面もあります。
混載便とはどういうものか
混載便は、異なる荷主の荷物を1台のトラックにまとめて輸送する方式のことです。一台の車両に複数の荷物を積み合わせることで、効率的な輸送とコストの分散が可能になります。特に食品輸送の現場では、出荷量が少ない荷主でも本州へ商品を送りたいというニーズが多く、混載便はそれに応える手段として重宝されています。
株式会社ノースウイングが得意とするのもこの混載便です。北海道の各地から集荷した冷凍魚介類や野菜などを、適切な温度帯で積み合わせ、フェリーと大型車両を組み合わせて本州へ届けています。荷物の種類や温度管理のニーズに応じて柔軟に対応できる点が、混載便の最大の強みです。
路線便と混載便の違いを比較
一見似ているようでいて、実際には運用方法もメリットも異なる両者ですが、ここでは具体的な違いをいくつかの視点から整理してみましょう。
運行形態の違い:路線便は定期運行されるルートがあり、時間とルートが固定されています。一方で混載便は、荷物の出荷タイミングや配送先に合わせてルートを柔軟に設定できるのが特徴です。
荷物の取り扱い:路線便は複数のターミナルを経由するため、荷物が何度も積み替えられます。混載便では基本的に積み込みから納品まで同じトラックで運ばれるため、荷物へのダメージリスクを抑えられます。
対応できる荷物の種類:路線便では一般的な常温荷物が中心で、温度管理が必要な商品には不向きです。混載便では冷蔵・冷凍対応の車両を使うことで、生鮮品の輸送にも対応できます。
納品スピードや対応力:路線便はスピード感がある反面、集荷や配送の時間指定が難しい場合があります。混載便は出荷量や条件に応じた柔軟なスケジュール対応が可能で、個別の要望にも応じやすくなっています。
株式会社ノースウイングが混載便にこだわる理由
当社が混載便を主軸とする理由は、荷主様ごとに異なるニーズにきめ細かく対応できるからです。市場や農協、商社など、食品を扱うお客様の多くは「小ロットでも確実に届けたい」「温度管理を徹底してほしい」といった要望を持っています。こうしたご要望に対し、柔軟なルート設定と温度管理ができる混載便は最適な手段といえます。
さらに、北海道から東北・関東・関西といった本州エリアへの長距離輸送においては、フェリーを組み合わせたルートを活用することで、輸送の安定性と効率性を両立しています。積み替えの回数を最小限に抑えることで、食品の鮮度を損なうことなく、安全に届けることが可能です。
食品輸送における最適解を提供
食品は、時間や温度に非常に敏感な商材です。納品時間がずれたり、適切な温度帯が保たれなかったりすることで、大きな損失を生むリスクがあります。だからこそ、運送手段の選択は慎重に行う必要があります。
当社では、荷物の性質やボリューム、納品先の条件に応じて、最適な混載計画をご提案しています。路線便の利点と混載便の柔軟性を理解した上で、物流パートナーとしての役割を果たしてまいります。
まとめ
路線便と混載便の違いを理解することで、自社にとってどちらが適しているかを判断しやすくなります。特に食品を取り扱う企業にとっては、温度管理や丁寧な積み下ろしが重要となるため、混載便のメリットは非常に大きいといえるでしょう。
北海道を起点に本州各地へ食品を届ける役割を担う株式会社ノースウイングでは、混載輸送のノウハウを活かして、これからもお客様の物流ニーズに応えてまいります。